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[報告] 人形劇団ひとみ座「はれときどきぶた」

更新日:2023年3月8日

2020年11月15日(日)江戸川区総合文化センター 展示室にて、人形劇団ひとみ座の「はれときどきぶた」を鑑賞しました。


お客様が入り切ったところで、事前ワークショップに参加した5人が、お手製のぶーちゃん人形を持って開演前のご挨拶。雨が降っている場面なので、全員レインコートを着ています。


ご挨拶が終わると、照明が付いた状態のまま、ギター生演奏によるボサノバ風のオープニング曲「もしもあめのかわりに」が始まります。これから始まる世界観を見事にとらえている歌詞で、しかも曲調がおしゃれ!

物語が始まると、子どもたちはすぎに、物語の世界へ入り込んでいきました!


物語の主人公は、畠山則安くん、9歳、小学3年生。彼が人に自慢できること、それは日記を書くことです。この日記を書く動作や仕草が、とってもリアル。鉛筆を走らせる質感、何を書こうかと頬杖をついて悩んでいる表情、このリアリティーさが、観客をさらにぐっと引き込みます。

そこへ、妹のたまちゃんが登場。のりちゃんとたまちゃんの声は、松本さんが一人二役です。たまちゃんがかまってビームを出すのですが、のりちゃんに冷たくあしらわれます。こののりちゃんの言葉遣いが、いかにも3年生の男の子っぽくて、大人から見ると可愛いです。

そして、お母ちゃんが掃除機を持って登場します。この掃除のシーン、空間の使い方が衝撃でした。


お母さんがこっそりぼくの日記を読んでいる。そして笑っている。そのことを知ったのりちゃんは、普通であれば「絶対に見つからないところへ隠してやる!」となりそうなところ、「お母ちゃんをぎゃふんと言わせてやる!」と思い、でたらめな "あしたの日記" を書くことを思い付きます。

トイレにへび、えんぴつのてんぷら、金魚がとびだしてアッカンベー。それらが次々とありえない現実に!


のりちゃんの「あしたの日記」は、さらにエスカレーションします。

「午後からぶたがふりました。」


人形劇というと、黒い箱型の舞台下に操演者が居て、人形だけが舞台上に存在しているイメージを持っていたのですが、はれぶたは舞台も衣装もスタイリッシュ。さらに、日記が次々と現実になる面白さ、リアリティー溢れる人形の動きなど、舞台美術・人形・小道具・衣装・音楽・演出すべてにおいて、見所満載の素晴らしい作品でした!

カーテンコールでは、出演者全員が揃ってご挨拶でした。


「ちょっぴり早いクリスマス会」なので、観劇してくれた子どもたちには、サンタクロースからキャンディーレイをプレゼントしました。

人形劇団ひとみ座からは、可愛いTシャツのプレゼントをいただきました。


参加者アンケートより

  • たのしかったけど、こわいときもありました(くびがのびたとき)。ぶたがふってくるときがおもしろかった。(6歳)

  • ブタがフンをいえにもらしたのがおもしろかった。(7歳)

  • 日記に書いてあることが本当になるのがおもしろかったです。(8歳)

  • 人形がとってもかわいく、すごく表情豊かでひきこまれました。人形がすごくこまかくできていたのに、手づくりというのがびっくりしました。他の人形劇も是非みたいです。(9歳)

  • キッチンの仕掛けがとてもリアルで、びっくりしました。人形も動きが細かくてすごかったです。もう一度見たいです。(10歳)

  • えんぴつの天ぷらなどの小物がすごくリアルでした。(11歳)

  • キャラクターみんながカオス状態になっているのがとても面白すぎて、大笑いしました。お話の世界が細部までとても美しく創られていて感動しました!

  • とにかくセットや演出がすごい。セリフなども工夫して面白く作られていて感動しました。

  • 会場に入ったらステキな世界が広がっていて、引き込まれました。昭和の話が現代アレンジされているところも良かったです。

  • 歌声でさっと空気が変わり、Tシャツで場面転換もお見事。奇想天外なお話で久しぶりに心から笑いました。

  • とてもユニークなお話しと、洗濯からはじまる感じが楽しくて、引きこまれました。小さいころ本で読んで、それからたぶん30年ほどたちます。また出会えて嬉しかったです。



[報告] はれぶたの舞台裏

終演後、子どもたちが舞台の前に集まり、見学&質問コーナーが始まりました。雨が何でできているのかを実際に触ってみたり、のりちゃんの目の動かし方や鉛筆の持ち方を間近で見たり、ぶたこのお尻をまじまじと覗いてみたり。大人は台所の水と火の仕掛けに興味津々。


今回の公演は約80名が鑑賞しました。コロナ禍でディスタンスを取るという観点はもちろんですが、観客と舞台が一体になれるよう、人形劇を最大限楽しむための客席配置について、出演者の来住野さんにアドバイスいただきながら、決めていきました。これが功を奏し、双方向の舞台を作り上げることができたと感じています。


観劇された方はぜひ、脚本を書かれた西上寛樹さんの以下ブログも参照ください。この作品をより多面的に捉えることができると思います。西上さんは、江戸川子ども劇場で2年前に鑑賞した「ちゃんぷるー」の脚本も書かれています。




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