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[報告] みて やって まるごと 人形劇をあそぶ日

2022年11月3日(木・祝)グリーンパレス 4階ホールにて、人形劇団ひぽぽたあむ と 江戸川子ども劇場による「みて やって まるごと 人形劇をあそぶ日」を開催しました。


第一部:人形劇をみよう

人形劇団ひぽぽたあむの「ふたりのお話」を鑑賞しました。

冒頭におばあさんが登場し、観客の子どもたちに話しかけます。それに対して、何の違和感もなく応える子どもたち。その会話のやりとりがあまりにも自然で、すっとお話の世界へ入っていきます。

おばあさんがバスケットの中から取り出した人形は、いぬくんとねこくん。その二人に命が宿り、物語が始まります。

春は二人の出会いとピクニックが描かれます。おにぎりが山を転がり落ちると、それだけで子どもたちは大笑い。お米や海苔、バナナの産地には、大人が笑っていました。

夏は海。いぬくんとねこくんが飲み物を飲むと、グラスの飲み物の水位が下がっていくことに気付いた子どもが、物凄く驚いていました。


秋はキノコ狩り。いぬくんが「おーっ!」と言うと、子どもたちも「おーっ!」と真似します。またいぬくんが「おーっ!」と言うと、子どもたちが「まねしないでよ!」って、あれっ、どっちがまねしてるんでしたっけ(笑)

そして、冬は?

子どもたちはいぬくんとねこくんに話しかけたり、舞台の真下まで近付いてみたり、好奇心のおもむくままに鑑賞して、その様子が微笑ましたかったです。


おばあさんが「もっと人形劇をみたい?」と訊くと、子どもたちが「みたい!」と応えてくれたので、アンコールに「とりかえっこ」を上演。

遊びに出掛けたひよこは、出会った動物たちと次々になき声のとりかえっこをします。子どもたちは始めはじっと見ていて、何が起きているのかを段々に理解して、次はどの動物が登場するのかなと、お話を楽しんでいました。



第二部:人形劇をあそぼう

第一部では、人形劇の舞台を取り囲むように幕が張られ、舞台上の人形だけが見える状態で鑑賞しました。第二部は「この幕を取り去って、幕の中では何が行われているのかを鑑賞しよう!」という斬新な試みから始まります。

幕が外れると、木の枠組みが見えて、演じている人たちも丸見えです。第一部は正面からの鑑賞でしたが、第二部は座席を立って、移動しながら、真横からでも鑑賞できます。

この状態で、「ふたりのお話」の「はる」を、「本番さながらに」鑑賞しました。


この経験は、新しい気付きがたくさんありました。4人の演者の受け渡しの連携プレー、小道具を木枠へ固定すること、移動せずに取り出せるよう舞台周りにポケットがたくさん存在すること、幕の開閉の仕組み。人形の操演やセリフだけでなく、様々な工夫によって、一つの人形劇が成立していることを学びました。

子どもたちも、種あかしを見るかのように、興味津々で見入っていました。


鑑賞後、子どもたちは、舞台の中へ入ります。

小道具でおままごとをしたり、音響効果として使っていた太鼓を叩いたり、豚やカラスの人形を操作したり、たくさん遊びました!


舞台の裏側は、ポケットがいっぱいでした。

仕掛けも、手作り感満載ですね。


大人たちは、永野むつみさんによる人形劇ワークショップです!

肘から先を垂直に、という基本姿勢から教わります。

「顔にはどの指を入れれば良いですか?」

「どの指を入れたら良いと思いますか?」

永野さんは答えを言わず、相手に問いかけます。色々試してみると、

「人差し指が良いと思います。」

「そうですね。方角を指す時も人差し指を使いますね。では、二人組になって、相手が居る場所に人形の視線が向くように練習してみましょう。人差し指が、相手を示すイメージで。」


実際にやってみると、自分はそちらを向いているつもりだけど、相手の人が「もう少し右!もう少し上!」と教えてくれます。このフィードバックによる修正が無いと、精度が上がっていかないそうです。


次は幕の前に立ち、音楽に合わせて人形を操作します。正面、左、右、後ろの順に、4拍で上げて、4拍で下げます。まずは操作に集中するために、立った状態でチャレンジです。実際にやってみると、どこまで上げれば良いかが分からなくって、難しかったです。私は「肘まで見えている!」とフィードバックをいただきました。


次の挑戦は「幕の上を普通に歩く」です。

何の説明も無い状態で、何人かがやってみます。すると、足が交互に前に出るよう、人形を左右に振りながら、前に進んでいきます。どの人形も、ウキウキして楽しそうに見えます。つまり、「普通に」歩いているようには見えないわけです。


では、普通に歩いているように見せるには、どうするか。

「皆さん、歩く時は、どうやって歩いていますか。」

ここでも永野さんは問いかけます。考えてもらうために、いきなり答えは言いません。

意見を出し合って、「左右の足を交互に前に出すために、重心を移動していること」まではたどり着きました。


ポイントを2つ教わりました。

1つ目は「足を見せないこと」。ひぽぽたあむの人形は、両手を使えば、足にも指を入れることで歩いているように見せることもできますが、それは特殊な表現になるとのこと。片手使いの場合は、足がぶらぶらしてしまうので見せない。これは驚きの発想でした。

2つ目は「小手先での操作は行なわず、自分が歩いている振動を人形へそのまま伝えること」。これを実際に演じていただくと、いかにも理にかなったポイントだということが分かりました。


永野さんがワークショップで伝えたかったことは、普通を知ること。「何が普通なのか」という基準のものさしができて初めて、それと比較しながら表現を覚えていくのだそうです。


ワークショップで操演をすぐに習得することは難しいけど、これで私たちの人形劇を見る目が、少しだけ肥えたはずです!


参加者アンケートより

  • なんとなく来てみたけれど、お芝居を見たり、やってみたりして、すごくにぎやかになって、すごくたのしかったです。(小5)

  • 人形の動きが楽しかったです。後のワークショップ、興味深くてよかったです。

  • 初めての体験でした。人形劇も体験もとても楽しかったです。子どもと一緒に参加できてよかったです。


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