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[報告] 歌と砂絵のコンサート「とりのうた」

更新日:2023年3月7日

2020年8月11日(火)タワーホール船堀 小ホール にて、歌と砂絵のコンサート「とりのうた」を鑑賞しました。


開演すると、舞台上手のピアノに、ボイスパフォーマーの中ムラサトコさんが登場。オープニングの「とりのうた」では、ピアノを弾きながら、どこの国でも無い言語でおしゃべりしたり、鳥の声がしたり、その鳥が遠くへ飛んでいってしまったり。中ムラさんが舞台後方の上の方に目をやると、観ている子どもたちも一斉に振り返り、早くも引き込まれていました。


自己紹介の後、ループ・ステーションの「のりお」君について紹介されます。ループ・ステーションとは、数小節のフレーズを演奏しながら録音、それを再生しながら新たなフレーズを重ねることで、1人でもアンサンブルのようなパフォーマンスを展開できる優れものです。ベース、対旋律、旋律とそれぞれのパートを録音しながら重ねていくと、厚みと躍動感のある「踊る血」という曲が出来上がりました。のりお君の操作は、おそらく左足でされていたのだと思います。


今度は、客席からお題をいただいて、即興曲を作ります。出てきたお題は「きらきら星」。のりお君がまたもや活躍し、星空の輝きが目に浮かぶような曲が完成しました。


ここでついに、サンドアートパフォーマーの田村祐子さんが舞台下手に登場!お二人の出会いや、愛用されている「オセアニアの砂」についてお話いただきました。

客席から再びお題をいただき、今度は砂絵と一緒に即興曲を作ります。出てきたお題は「金魚」。田村さんが作る砂絵は、カメラを通して舞台後ろのスクリーンに投影されます。お二人は何も打ち合わせをしていないのに、ゆらゆらした曲が終わるのと同時に、砂絵の金魚が出来上がりました!


そしていよいよ、「とりのうた」本編へ。森の中、汽車、街、雨、ネコ、イヌ、赤ちゃんから老人、砂絵が次々と作られては消え、そして変化していきます。音楽と砂絵の世界観がぴったりシンクロしていることに、驚きと感動を隠せませんでした。

街の喧騒をのりお君で表現されるのも見事でしたし、砂絵が赤ちゃんから徐々に表情が変化し、老人にたどり着くのも驚きでした。


アンコールは「かくれんぼの空」という曲でした。ビクトル・ハラの「平和に生きる権利」という原曲を、酒井俊さんが日本語訳したもので、1973年にチリで起きたクーデターの時に作られた歌です。歌手として強い影響力を持っていたビクトル・ハラは、暴力による制圧の中、銃弾によって殺されます。しかし、彼の歌は水面下で歌い継がれ、再び公然と歌われるまで、16年を要しました。

現代でも、自由を失う弾圧が起きている。明らかに香港を彷彿とさせる強いメッセージを、この曲から感じ取りました。

曲の最後、下の写真の砂絵が出来上がると、田村さんが本物のシャボン玉を吹いて、静寂とともに舞台が終わります。この感動は、ライブでしか味わえない!


お二人のコラボレーション作品を観てみたい方は、「とりのうた」ではありませんが、田村さんのYouTubeチャンネルにて動画を視聴できます。また、中ムラさん田村さんのホームページには、それぞれで活動されている動画がアップされていますので、お時間ございましたらご視聴ください。



参加者アンケートより

  • すなえがすごかったので、また見たいです。(8歳)

  • 絵がいろいろかわっておもしろかった。(8歳)

  • 歌がすごくうまかったです。声がきれいでした。すな絵もそうぞう以上にうまくてびっくりしました。見て、私もすな絵をやってみたくなりました。(10歳)

  • 初めて砂絵を見ました。ステキな絵が次から次へとたくさん見ることができてうれしかったです。歌声は心がどんどん広がっていくようなとても気持ちの良い、ワクワクする感じでした。

  • 砂絵の芸術的な部分が音楽と合っていて、ここちよい時間を過ごせました。

  • 声×砂絵のコラボが最高にすばらしかったです。はっきりとしたストーリーがわからなくても、音と絵の流れに感覚をゆだねていき、とてもひきこまれました。

  • 声の録音でとても魅力的な不思議な音楽の世界に連れて行ってもらえました。

  • はじめに声におどろき、絵の美しさにひきこまれました。すごかったです。

  • チリのクーデターのことは昔「ミッシング」という映画で見ました。

  • 最後のアンコールの歌はなぜだか涙が出てきました。

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