2022年4月24日(日) 江戸川区総合文化センター にて、NPO法人 あそび環境Museumアフタフ・バーバン とともに江戸川子ども劇場がおくる、10回目の忍者修行を開催しました。
受付を終えたら、風呂敷を巻いて、忍者へ変身!
子どもたちはそれぞれ、どんな忍者をイメージして集まってくれたかな。
3才から中学生まで、幅広い年齢層が一堂に会し、まずは道場内にて、忍者修行の始まりです!
むらさきなすび、らむね大福、えだまめもぐもぐ、みかんまるこ、たまごのきみこ、そしていちごみるくたべすぎ丸。パフォーマンスとともに6人の忍者が登場して自己紹介すると、その名前に大ウケ!
最初は、迫りくる長剣を伏せてよけ、今度は戻ってくる長剣を跳び越えてよける修行。これを見事にこなし、次は五感を使った修行。まずは目から。なすびが言ったものを瞬時に見つけ出し、それを指差す。赤、青と色が続く中、突然の「爪楊枝!」探してみると、確かにあったー!
次は耳の修行。5人の忍者が同時に二文字の動物を言うので、それが何かを当てる修行。最初は難しいけど、当てると人数が減ってくるので、だんだん正解が増えてきました。
さらに、5人の忍者のうち、誰かがペットボトルを隠し持っているんだけど、それが誰なのかを当てる修行。いちごみるくたべすぎ丸のお腹がぽっこり出ているので、それに惑わされながらも、正解できた子が多かったです。
最初は怖がっていた子もいましたが、このころには忍者の世界観へすっかり引き込まれ、子どもたちの眼差しがキラキラに。
次は、忍者の合言葉「山・川・天・地・光」を覚えます。音を立てずに歩く・走る・飛び跳ねる、敵に見つからないように隠れる・変身する、速やかに集合する。合言葉のそれぞれの意味を理解して、動けるようになりました。
基礎知識がついたところで、お次は、受付で渡された暗号に従って仲間忍者を探し当てる修行。集団の中から仲間忍者を探し出し、チームへ分かれていきます。お互いの名前を覚えたら、敵に見つからないように、仲間忍者とともに変身する修行です。チームで富士山や蛇に変身し、見事忍者を交わすことができました!
10年目にして初の雨天開催。でも忍者は雨なんかには負けません。屋内での修行を終えた子ども忍者たちは、カッパを着て小松川境川親水公園へ移動し、ここからは屋外で『巻物隠し修行』に挑みます。
青・黄・ピンクの3つのグループに分かれ、最初は公園内に隠されている自分のグループ色の巻物を3分以内に見つけ出す修行です。隈なく探すことで、たくさんの巻物を見つけ出すことができました。
見つけ出した巻物を持って、3つのグループは各エリアに分かれます。次に行なうのは、他のグループに見つからないように巻物を隠す修行です。この時、長さが5倍はありそうな長い巻物が3本ずつ、各グループに追加されました。こんな長い巻物、どこに隠したら見つからないかなぁ。
幼児さんたちは、草の上にポンと置いて、明らかに丸見えなんだけど、当の本人は「隠してやったぜ!」と、とても得意気な表情。この笑顔が良いですね。高学年になると、つつじの植え込みへ入念に埋め込んだり、高い木の上に置いて「丸見えではあるけど、あんな高いところ、どうやって取るの?」という戦術を使ったり。大人の知恵も借りながら、巻物を隠し終えました。
3つのグループはそれぞれ別のエリアへ移動し、最後は、他のグループが隠した巻物を見つけ出す修行の開始です!
「自分だったら、こんなところに隠すんじゃないか」と思うところを片っ端から探していくと、巻物が出てきたー!特に長い巻物が出てくると、グループの皆で拍手しちゃうほどの一体感が生まれていました。
そして最後は、文化センター公園へ移動して、大人vs子どもの旗取りちゃんばら修行!
ルールは簡単。新聞紙を丸めた剣を武器に相手陣地へ侵入し、相手の旗を取って、むらさきなすびへ先に届ければ勝利となります。斬って良いのは膝から下のみ。斬られたらしゃがんで動けなくなりますが、味方の忍者がタッチすると復活できます。
大人チーム、子どもチーム、それぞれ作戦を立て、「エイ エイ オー!」と気合いを入れます。見学の子どもたちは応援団となり「がんばれ みんな!」と両軍を応援してくれます。
足元が悪い中、両軍入り乱れた結果、おとりの旗を仕込んだこともあり、子どもチームが見事に2連勝でした!
道場に戻り、すべての修行を終えた証として、忍者頭から免許皆伝の巻物を受け取りました。最後に巻物をもらえたことも、大きな喜びだったようです。
忍とは 耐えることなり。
忍とは 己に厳しきことなり。
忍とは 他に優しきことなり。
忍とは 常に技を磨くことなり。
力は己のなかにある。
参加者アンケートより
あめのなかでやるのはたいへんだったけど、たのしかったです。(小1)
たのしかったです。またここにあそびにきたいです。(小2)
たのしくみんなできょう力できてうれしかったです。(小2)
きょうは、とてもたのしかったです。あととてもうれしくて、またきたいなとおもいました。つぎまたこられたらとてもうれしいです。(小2)
さいごのちゃんばらがたのしかったです。(小2)
ちゃんばら勝って、うれしかった。(小3)
いろいろな楽しいことができて、うれしかったです。(小4)
最初から最後まで雨だったけど、楽しい事はやっぱり楽しい!!(小5)
始めはモジモジしていた子どもも、最後は本気になって忍者になりきっていました!大人も楽しめました!
雨でしたが、その分思い出深い忍者体験になりました。
忍者になりきってたくさん修行ができて、大人も子どももワクワクする楽しいイベントでした。世界観を追及しているのがすばらしいと思いました。
子どもが活発に動いていて、とても良かったです。
去年の忍者修行がきっかけで、子ども劇場へ入会しました。コロナ禍で開催が難しかったと思いますが、親子ともに良い体験ができました。
雨だけど、緑豊かな外でできて本当に良かったです!来年もまた開催できることを祈っています!
[報告] 大人だけの秘密の忍者修行 ~忍者修行の舞台裏~
午前中は、大人だけの秘密の忍者修行を行ないました。怪我をしないよう、まずは二人組になって、お互いをマッサージ。
それから、全員で輪になって手をつなぎ、キョンちゃんをスタートに左手をぎゅっと握ります。左側の人は右手を握られるので、そしたら左手を握ります。それがスタートの人に戻って来るまで、10年目ともなると、わずか2秒で1周できました!
次は、昨夜の就寝時間が早い順に並び替わります。「テレビを見ながら寝落ちしちゃって、その後布団に入ったんだけど、就寝時間の定義は?」という質問が飛び交うも、「大人なので自分で考えてください!」と一蹴され、並び替え開始!わずか5秒で並び変わったところで、順に自己紹介。本日呼ばれたい名前と、就寝時間を発表します。さらに、本日の起床時間で並び変わり、早起きした人、寝坊した人が分かりました。だって、いんげんだもの。
続きましては、忍者屋敷ゲーム!
3人1組になって、2人が手を上げて屋敷を作り、残りの1人が忍者となり屋敷の中に入ります。3人1組になれず溢れた人が「忍者・屋敷・嵐」の中からどれか一つを言います。「忍者」と言ったら、屋敷の人は動かず、忍者の人だけが動き、別の屋敷へ移動しなければいけません。「屋敷」と言ったら、忍者の人は動かず、屋敷の人だけが動き、別の忍者のところで2人組になって屋敷を作ります。「嵐」と言ったら、全員が動き、新たな3人組となって、屋敷と忍者を作ります。屋敷だった人が忍者になっても、その逆も構いません。3人1組になれなかった人が、次の指示を出します。
特に「嵐」になると、最後に屋敷が2組残って、片方の屋敷が解体され、うち1人が忍者となり屋敷へ収まり、残りの1人があふれるという裏切りが横行し、面白い展開に。
そして、今回のメンバーは「屋敷」が苦手なことが判明。忍者も動いちゃって、収拾つかなくなっちゃう。これもまた面白い!
ある時点での忍者と屋敷になった3人1組で椅子に座り、今度は共通点探し。制限時間1分以内に、見た目では分からない、話すことで分かる共通点を何個見つけられるかを競います。見つけた共通点を発表することで、お互いの一面がまた見えてきました。
場が温まったところで、本日の子どもたちの忍者修行の内容について、キョンちゃんから説明を受けます。今年のテーマはこちら。
忍者修行という非日常の設定を借りて、子どもと大人が一緒になって思いっきり遊ぶことで、一人一人が自分の感覚・感情をたっぷり動かせる。そして、一人一人は違うので、一緒にいるって大変だけど、一緒にいること、人と力を合わせること、関わることで、面白かったや楽しかったを実感して欲しい。
コロナ禍で家に居る時間が長かったから今だからこそ、一緒に居ることの楽しさを知っておかないと、一人でも楽しいからいいやと、人と関わるきっかけを失ってしまう。そんな危機感についてもお話いただきました。
江戸川子ども劇場がこのプログラムにこだわっているのは、団体の理念を体現しているからと思います。
生の文化芸術や遊びの体験を通じて育まれる感性は、「生きる土台」になると考えています。人と人が関わりあう事にこだわり、子どもと大人がともに育ち合える体験の場を、自分たちで作っています。
風呂敷の被り方を練習し、亀戸升本のお弁当をいただき、公園の現地下見を済ませたら、受付の準備をして、子どもたちの到着を待ちました。
子どもたちの修行が終わった後、大人忍者で総括会を行ないました。各チームの子どもたちがどんな様子・反応だったのか、多角的に共有できました。
「巻物を隠す・探す」というシンプルな遊びを、皆でやるとこんなにも面白いんだ、ということを、改めて実感できました。
コロナ対策にご理解いただいて参加いただいた皆様、怪しげな「忍者」たちが現れてもそれを受けて入れてくれる街の懐の深さ、そして NPO法人 あそび環境Museum アフタフ・バーバン の皆様に、心より感謝いたします。来年もまたやりたいー!
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